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「最近、足の親指の付け根が痛い…」
「ヒールを履くと指が当たってつらい」
「足の形が昔より変わってきた気がする」
そんなお悩み、もしかすると 外反母趾(がいはんぼし) が原因かもしれません。
実はこの外反母趾、単に靴のせいだけで起こるものではありません。
その根本には、足の使い方のクセや、筋力の低下といった日常の動作が深く関わっています。
今回は、外反母趾の原因をわかりやすく解説し、今日から実践できる改善習慣を3つご紹介します。
目次
外反母趾とは、足の親指が人差し指の方向に曲がり、付け根の関節が外側に突き出す状態のこと。
進行すると、靴が当たって痛みが出たり、歩くたびに炎症を起こすこともあります。
特徴的なのは次のような症状です:
親指の付け根が赤く腫れる・痛い
足裏のバランスが崩れ、タコや魚の目ができやすい
靴が合わなくなる
ひどい場合は歩くのもつらい
軽度のうちは「見た目だけの問題」と思われがちですが、放っておくと骨の変形が進み、膝や腰、姿勢の歪みにもつながります。
現代人の多くが、歩くときにかかと重心になっています。
その結果、足の指(特に親指)で地面を押す力が弱まり、足のアーチが崩れてしまいます。
アーチが崩れると、親指の付け根に過度な負担がかかり、関節が外にズレていきます。
つまり、「歩き方のクセ」が外反母趾の第一歩なんです。
長時間のデスクワークや、タイトな靴、ストッキングなどによって、指先を自由に動かす機会が減っています。
その結果、足の指を広げたり握ったりする筋肉(足底筋群)が弱り、足の構造を支えられなくなります。
この筋肉が衰えると、指が自然に内側へ寄るクセがつき、外反母趾を悪化させる原因になります。
もちろん、靴の影響も大きい要素のひとつです。
先が細い靴は親指を内側に押し込む形になり、関節の変形を進めてしまいます。
また、ヒールはつま先に体重がかかるため、足の前半分に大きな負荷がかかります。
特に立ち仕事や営業職などで長時間履き続ける場合は、知らないうちに症状を進行させていることも。
足の親指が変形すると、
体重がうまく分散できない
歩行のバランスが崩れる
足裏の筋肉がさらに弱くなる
という悪循環に。
やがて膝や腰、骨盤にもゆがみが広がり、姿勢の崩れ・冷え・むくみ・代謝低下などのトラブルを招きます。
つまり、外反母趾は足の問題にとどまらず、全身の不調につながるのです。
では、ここからは自宅でもできる改善のための習慣を紹介します。
どれも簡単で続けやすいので、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。
やり方
床にタオルを1枚広げる
椅子に座って、足の指でタオルを手前にたぐり寄せる
片足10〜15回を1セット、左右2〜3セット行う
この動きで鍛えられるのが、「足底筋群」と呼ばれる足裏の筋肉。
これが強化されることで、足のアーチを支える力が戻り、親指の角度が安定します。
ポイントは、足指を「ギュッ」と握るのではなく、ゆっくりたぐり寄せるように動かすこと。
テレビを見ながらでもできるので、毎日の習慣にしやすいです。
靴の中で縮こまっていた足指を緩めることも大切です。
ストレッチのやり方
親指と人差し指の間に手の指を入れて、軽く広げる
そのまま円を描くようにゆっくり回す
反対回しも行う
さらに、足の指をグー・パーと動かす体操もおすすめ。
グー:足指を握って足裏を縮める
パー:足指を思いきり開く
これを10回×3セット。
血流が良くなり、足の疲れや冷え、むくみの改善にもつながります。
外反母趾の根本改善には、「歩き方の見直し」が欠かせません。
おすすめは、つま先で地面を押す意識を持つこと。
正しい歩き方のポイント
背筋を伸ばして、目線は前へ
かかとから着地し、親指で地面を押し出すように
膝をまっすぐ伸ばして前に運ぶ
この動きを意識するだけで、足裏の筋肉が自然と働き、アーチを支える力がアップします。
最初は難しく感じても、数日で体が慣れてきます。
「歩くこと=トレーニング」と思って、日常の中で少しずつ意識してみましょう。
改善のためには、運動だけでなく靴選びや日常の姿勢も大切です。
先が細い靴より、つま先が広い靴を選ぶ
長時間立ちっぱなしやヒールを避け、こまめに足を休ませる
座っている時も足指を動かす習慣をつける
お風呂上がりに足のマッサージで血流促進
これらを意識するだけでも、症状の悪化を防ぎ、足の形を整えるサポートになります。
外反母趾は「靴が悪い」だけではなく、足の使い方のクセや筋力の低下が大きく関係しています。
つまり、正しい使い方を身につければ、誰でも改善できるということ。
タオルギャザーで筋力アップ
足指ストレッチで柔軟性を取り戻す
正しい歩き方で再発を防ぐ
この3つを習慣にするだけで、少しずつ足の形が変わっていきます。
足は体の「土台」。
美しい姿勢や軽やかな歩き方は、健康な足から生まれます。
今日から少しずつ、足を正しく使う習慣を始めてみましょう。