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筋トレに関する情報を調べると、必ずといっていいほど出てくるのが
「3セット10回」という言葉。
これは、筋肉を効率よく刺激するための基本の型として、長年フィットネス業界で推奨されてきた回数設定です。
もともとは、アスリートやボディビルダーのトレーニング理論から広まりました。
「1セット10回できる重さで、3セット行うと効果的」という研究結果が多く報告されたことがきっかけです。
しかし、これはあくまで標準的な目安であり、すべての人に最適とは限りません。
体力レベル、目的、フォームの精度、疲労具合などによって、効果的な回数は変わってくるのです。
トレーニングで大切なのは、「何回やるか」よりも何を目的としているか。
たとえば、同じスクワットでも以下のように狙いが違えば、回数設定も変わります。
目的 | おすすめの回数 | 負荷の目安 |
---|---|---|
筋力アップ | 6〜8回 × 3〜5セット | 重め(限界がくる重さ) |
ボディメイク・引き締め | 10〜15回 × 2〜4セット | 中程度 |
ダイエット・代謝アップ | 15〜20回 × 2〜3セット | やや軽め〜中程度 |
つまり、「3セット10回」は万能ではなく、目的に合わせて調整することが大切です。
重い負荷で6〜8回が限界になるように設定します。
筋肉に強い刺激を与えることで、筋繊維の太さを増やす「筋肥大」が起こりやすくなります。
このときのポイントは、1回ごとのフォーム精度と集中力。
3セットすべてを同じ強度でやり切ることを目指しましょう。
女性に最も人気の目的がこのタイプです。
筋肉をつけすぎず、しなやかに引き締めたい場合は「10〜15回 × 3セット前後」がベスト。
この回数では、筋肉の持久力と張り感を高めることができ、メリハリのある体をつくりやすくなります。
フォームを丁寧に行い、「あと2〜3回キツい」と感じる負荷設定が理想です。
脂肪を燃やしたいときは、筋肉を「長く動かす」ことがポイント。
軽めの負荷で15〜20回、もしくは時間を決めて(30〜60秒)動かし続けるのも効果的です。
特におすすめは、自重トレーニングやサーキット形式。
心拍数を上げながら筋肉を刺激することで、有酸素運動+筋トレのハイブリッド効果が得られます。
トレーニングで最も大切なのは、「何回やったか」よりも「どんな動きができたか」。
たとえば、フォームが崩れたまま10回行うより、
正しい姿勢で6回行うほうが、筋肉にしっかり効きます。
また、「限界までしっかり追い込む」ことも重要。
同じ10回でも、「10回が限界」の重さと「まだ20回できる」重さでは、得られる効果がまったく違います。
理想は、あと1回できるかどうかのラインで終えること。
そのギリギリの刺激が、筋肉の成長や代謝アップを引き出します。
女性の場合、筋肥大よりも「引き締め」「代謝アップ」「姿勢改善」を目的とする人が多いため、
次のような組み方が効果的です。
🌿 初心者〜中級者向けメニュー例
スクワット :15回 × 2セット
プランク :30秒 × 2セット
ヒップリフト:15回 × 2セット
腕立て伏せ(膝つき):10回 × 2セット
→ 合計15分ほどでも十分効果的!
フォームを丁寧に、呼吸を止めずに行うことで、体幹や姿勢の安定にもつながります。
日によって体調や筋肉の疲れ方も違うもの。
「今日は2セットでOK」「少し余裕があるから回数を増やそう」など、
体の声を聞きながら調整することが、長続きのコツです。
トレーニング効果を高めるには、次の3つを意識しましょう。
① 小さな変化を感じ取る
「少し姿勢が良くなった」「階段が楽になった」など、
小さな成長を意識するとモチベーションが上がります。
回数を増やすより、可動域やフォームの正確さを磨くことが重要。
筋肉の「効かせ方」が上手くなると、少ない回数でも効果が倍増します。
毎日やるより、筋肉を休ませながら継続するほうが成果につながります。
筋肉は「休む間に育つ」もの。しっかり休養を取りながら続けましょう。
「3セット10回」は、多くの人にとって分かりやすい基本の形。
ただし、それが唯一の正解ではありません。
筋力アップを目指す人も、ダイエットをしたい人も、引き締めたい人も、
目的に合わせて回数・セット数・負荷を変えることが、結果を出すためのポイントです。
トレーニングのゴールは、「理想の体になること」。
回数の数字にとらわれすぎず、
「自分に合ったやり方」を見つけていきましょう。
無理のないペースで、正しいフォームを意識すれば、
3セット10回よりもっと効果的なトレーニングがきっと見つかります。