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「筋トレ中だから」「ダイエット中はタンパク質が大事だから」と、毎食のようにプロテインを飲んでいる人も多いのではないでしょうか?
確かに、タンパク質は筋肉や肌、髪、ホルモンなど、私たちの体をつくるうえで欠かせない栄養素です。
しかし、摂りすぎにも注意が必要。
体に良いイメージが強いタンパク質ですが、必要量を大きく超えて摂取し続けると、さまざまな不調や健康リスクにつながることがあります。
今回は、タンパク質の摂りすぎによるデメリットと、バランスよく摂るためのポイントを解説します。
目次
タンパク質は、英語で「プロテイン(protein)」と呼ばれ、「最も大切なもの」という意味があります。
その名の通り、筋肉だけでなく、皮膚・髪・爪・内臓・ホルモン・酵素など、体のあらゆる部分の材料になる栄養素です。
主な役割は以下の通りです。
筋肉・臓器・皮膚・髪・爪などを構成する
ホルモンや酵素の材料になる
免疫力を維持する
エネルギー源としても利用される(糖質や脂質が不足したとき)
体の中で合成しきれないため、食事からの摂取が不可欠。
特にトレーニングやダイエット中は、筋肉を維持するためにも一定量のタンパク質が必要です。
一見良いことづくしに思えるタンパク質ですが、摂りすぎは体に負担をかけることがあります。
ここでは代表的な4つのデメリットを紹介します。
① 腎臓への負担が大きくなる
タンパク質を多く摂ると、体内で分解された際に「尿素窒素」などの老廃物が生じます。
これを体外に排出する役割を担っているのが腎臓です。
過剰なタンパク質を摂り続けると、腎臓がフル稼働し続けることになり、腎機能への負担が大きくなります。
特に、水分をあまり摂らない人や、腎臓に持病がある人は要注意です。
肉や魚など動物性タンパク質ばかりを摂っていると、食物繊維が不足しやすくなります。
また、腸内でタンパク質が過剰に分解されると、「アンモニア」や「硫化水素」などの有害物質が発生し、腸内環境を乱す原因になります。
結果として、
便秘
お腹の張り
肌荒れ
免疫力の低下
などが起こりやすくなります。
③ カロリーオーバーで太ることも
「タンパク質=太らない」というイメージを持つ人も多いですが、実は摂りすぎればカロリーオーバーになります。
たとえば、鶏むね肉100gで約110kcal、プロテイン1杯でも100〜150kcal前後。
1日3食に加えてプロテインを何度も飲んでいると、知らず知らずのうちに摂取カロリーが消費カロリーを超えることもあります。
「筋肉がつくどころか体脂肪が増えた…」というケースは、タンパク質過多による典型的な落とし穴です。
④ 体臭が強くなることも?
意外かもしれませんが、体臭や口臭が強くなるのもタンパク質の摂りすぎが関係している場合があります。
タンパク質を分解するときに出るアンモニアなどの成分が、汗や息に混ざることで臭いの原因に。
また、糖質制限と高タンパク食を組み合わせている人は、エネルギー不足で「ケトン体」という物質が発生し、甘酸っぱい独特の体臭を感じることもあります。
日本人の食事摂取基準によると、
成人女性:体重1kgあたり 約1.0g
成人男性:体重1kgあたり 約1.2g
が目安とされています。
つまり、体重60kgの人であれば、1日あたり60〜72g程度が適量です。
ただし、筋トレをしている人やアスリートの場合は、1.6〜2.0g/kgまで増やしてもOK。
それ以上になると、健康リスクが高まる可能性があります。
タンパク質は「何を」「どのくらい」「どんなタイミングで」摂るかが大切です。
以下の3つのポイントを意識しましょう。
1日にまとめて摂るのではなく、朝・昼・夜で均等に分けるのが理想です。
たとえば、1日60g摂りたい場合は、
朝:20g(卵+ヨーグルト)
昼:20g(鶏むね肉や豆腐)
夜:20g(魚や納豆)
というように分散させると吸収効率が上がります。
肉・魚・卵などの「動物性タンパク質」は必須アミノ酸がバランスよく含まれていますが、脂質も多くなりがち。
一方、大豆製品や穀物などの「植物性タンパク質」は脂質が少なく、腸内環境を整える効果も。
両方をバランスよく摂ることで、アミノ酸スコアの高い理想的な食事になります。
タンパク質の代謝や老廃物の排出には水分が欠かせません。
プロテインを飲むときや肉を多く食べた日は、普段より意識的に水を摂るようにしましょう。
目安としては、1日1.5〜2L程度が理想です。
タンパク質は、健康にも美容にも欠かせない栄養素。
しかし、「多ければ良い」というものではなく、自分に合った量と質を意識することが何より大切です。
腎臓や腸への負担
カロリーオーバー
体臭や便秘
こうしたリスクを避けるためにも、食事全体のバランスを見直し、肉・魚・大豆・卵などを上手に組み合わせましょう。
もし食事だけで足りない場合は、プロテインを補助的に活用するのがおすすめです。
「摂りすぎず、足りなすぎず」のちょうど良いバランスを保つことで、健康的で引き締まった体を目指せます。